株式会社アスタリスクを10月末で退職します。アスタリスクには新卒で入社し、これまで3年と7ヶ月お世話になりました。
アスタリスクはこんな会社でした
アスタリスクはB2B(業務利用)向けに、システム、アプリからハードウェアまで、受託開発や自社サービス・自社製品の開発をしています。
特に「モバイルソリューション」を標榜していて、今ではレッドオーシャンとなったiOS向けのPOSアプリを日本で最初に作るなど、エンタープライズでのiOSの利活用を主軸に先鋭的な事業展開をしてきました。
近年はiOS端末向けの外部アクセサリである、バーコードリーダーやRFIDリーダライターなどのAsReaderシリーズも手がけています。
私も広報・技術の両面から事業拡大に携わったAsReaderは、メーカーや病院、小売店などで沢山ご利用いただき、おかげさまで国内シェアNo.1となりました。
(東急ハンズ様など、導入頂いた企業様へのインタビュー)
こんな会社人生でした
アスタリスクでは、主にiOSエンジニアとしてお仕事をさせていただきました。
先鋭的に新しい事業に取り組んでいくからこそ、努力・実力が評価されると共に、0からでも、取り組む熱意が重視される環境で、様々な挑戦の機会を与えられました。
入社時は、学生時代に1年アルバイトでプログラムをやっただけの初心者でしたが、今では、いくばくかは業界を驚かせるようなものも作ったり、アイディアは特許出願され名前を入れて頂いたりするに至りました。
エンジニアという枠すら超えて、子供の頃に夢みたCM動画製作まで、YouTubeへのプロモーション動画投稿や展示会での上映という形で、それも大手広告代理店出身の方のご指導の下、取り組むことが出来ました。
自分がこんなに活躍できる場があるものだろうかと思うほど、挑戦したいこと、かつて夢見たもの、趣味でやっていたことまでが実現し、仕事に活かすことができました。
とても学び、とても成長し、とても幸せな環境だったと思います。
思い出の品々
自社製品のハード、AsReaderをより簡単に導入頂けるよう、AsReaderのSDKを搭載したiOS用のキーボードを開発して、どのアプリでもバーコード入力が出来るようにした時の話を、昨年10/18のiOS 8/Swift エンジニア勉強会@ヤフーで発表させていただきました。
この時の様子が主催のヤフー様より動画配信されていて、勉強会発表デビューが記録に残っているのには感謝感激です。
(Ustream配信、現在は終了。許可を頂いて録画を限定公開でYouTubeにアップロードしました。内容は2014年10月18日時点のものです。)
ほかにも、既存のWebシステムへバーコード入力ができる、AsReaderのSDKを搭載したWebブラウザの開発にも携わりました。
AsWeb – iPhone / iPod touch で WEBシステムへ バーコード入力
SDKとWebの連携はJavaScriptを使いましたが、JavaScriptには大変頭を悩まされました。
iOSエンジニアなのにJavaScriptと本気で向き合う羽目になって、一生懸命勉強して書いたJavaScriptの記事がかつて無い数のはてブを頂いたのも良い思い出です。
10年間JavaScriptをコピペしていた僕がJavaScript本格入門して知った驚愕のJavaScript言語仕様覚書 | niwatako$
入社にまつわる思い出話
思い返せば学生時代、奇跡の一本松世代 の僕が厳しい就職内定率の中、打率10割でお祈りメールを着々と獲得し、心が折れようかという頃に受けたのがアスタリスクの最終選考でした。
ここにはなんとか入りたいと、採用試験前日まで一刻一秒を争って必死で勉強していて、そんな最中のある日、待ち合わせに遅れた彼女には怒って喧嘩してしまった程です。
(喧嘩してからそのまま別れる運びになってしまった。
結婚するつもりだったので後悔している。入社は後悔していない。
奇跡が起きて採用試験の成績は良好だったらしく、喧嘩までする必要はなかった。
一方、仲直りできる奇跡は残念ながら起きていない。
学生を追い込んで心を荒廃させる就活は、少子化対策のために廃止すべきだ。)
文系だったけれどもモノづくりをやりたい、世の中の役に立つモノを作りたい、そう考えると共に、iOSのヒットを確信してアルバイトでiOSアプリの開発を始めていた私は、iOSを業務改革に活かしていこうとするアスタリスクを就職先に選びました。
入社後は、ぶっちぎりの速さで技術者として成長していくことが出来た、と思っていますが、プログラム未経験の文系学生時代に1年間アルバイトとしてお世話になった 株式会社スプーキーズ でのプログラマとしての修行のおかげだと思います。
※株式会社Spookies
京都のインターネットサービスのベンチャー企業。東京事業所も近年出来た。
業界では「卒業した学生アルバイトが優秀な社畜になる」(≒即戦力)という評判
みなさん実際に各界で活躍されていたり名の知れるエンジニアになっていたり。
人を育てることを大切にされている、素晴らしい会社。
@nkym37 , @_likr , @_bin_mash といった先輩方に面倒を見て頂いて
現在に至るまでとてもよい刺激になっている。
最後に
退職までだいぶ期間を設けたつもりでしたが、今日まであっという間でした。退職するなんて惜しいという気持ちもとても大きく有るのですが、私は、GoogleとかTwitterのようなサービスに憧れていて、インターネットで情報を発信したり、いろんな事を知ることができて、地球の裏側の人の日常がリアルタイムに覗けるとか、そういうことが世界を変える、もうちょっと控えめに言っても、人々の世界観を広げることが出来ると思っていて、次は、そういうことに挑戦したいと思っています。
この3年半で自分も成長して、これから自分がやりたいことを、より具体的に、本格的にしていきたいと思う中で、新しい環境に行くことを決意しました。
iOS向けのB2Bという世界から離れると、大陸のハードウェア製造工場から新しいiPhoneのリーク情報が手に入らなくなったり、六本木の Apple Japan 本社に行く機会がなくなったり、Apple信者としてはちょっと寂しくなるかもしれませんが、次にやりたいことに向かって頑張っていきたいと思います。
お仕事を下さったお客様、一緒にお仕事をさせて頂いた方々、勉強会でお世話になった方々、Twitterで呟いた課題にアドバイスを下さった方々、みなさま大変お世話になりました。深く感謝申し上げます。
今日まで、アスタリスクで働くことが出来てよかったと思っています。アスタリスクの今後の発展を心から祈っています。3年半、ありがとうございました。
また、今後も引き続き何らかの形でお仕事をさせていただくかも知れません。その際はまたどうかよろしくお願い申し上げます。
ほしい物リスト
伝統に則って書いたけれど、だれも私の現住所をご存じないのではないだろうか。。
すごく良い話だったが、最後に、自身のamazonほしいものリストがあり、萎えた。